<誕生石の歴史>
誕生石の確かな歴史は分かっていません。18世紀頃、中央ヨーロッパやポーランドに移住をしていったユダヤ人の間でその習慣がつくられて広まったと言われています。
<誕生石の生まれた背景>
現代に比べ昔の人の平均寿命は驚くほど短く、1年ごとに誕生日を迎えられることは重大な出来事でした。さらに誕生日前後は、善の神と悪の神が次の1年の支配をめぐって争う時期と考えられていたため、善の神が争いに勝ち、次の1年を幸せにすごせるようにという意味をこめて、良い魔力のこもっている宝石をお守りとして身に着けるようになったのです。
<12の宝石>
12の宝石という考え方は、まず占星術に遡ることができます。占星術の考え方では、人格化された12の星座が人間の誕生と運命を支配されるとしていました。その12の星座は、それぞれの守り星を持ち、守り神が存在し、その守り神は、それぞれの宝石、金属、花、色などを司っていたのです。そして人は死んで星になるという思想から、誕生日にあたる星座の守り神の色や宝石、花をお守りとして身につけるようになりました。
聖書の中にも12の宝石を見ることができます。旧約聖書の「出エジプト記」(しゅつエジプトき)では、エジプトを追われた12の部族はモーゼに導かれて新天地にたどり着き、そこで神の都を築きます。そしてその12の部族のつけていた胸当てにはそれぞれ12の美しい宝石がはめこまれていたのです。
さらに新約聖書の「黙示録」では、世界が終末を迎えた後神の都が現れ、その中心にある神の聖殿の土台は12の美しい宝石でできているとされています。
今日使用されている誕生石のリストは、鉱物学者であり宝石学者のG・F・クンツ博士の研究をもとに設定されています。1952年にまずアメリカとイギリスでリストが作成され、各国の習慣や宝石の産出状況、民族の好みが加味されてそれぞれの国柄に合った、今日の誕生石のリストが出来上がったのです。
誕生月 |
誕生石の名前 |
象 徴 |
1月 |
ガーネット |
忠実・貞淑・勝利 |
2月 |
アメシスト |
高貴・平和 |
3月 |
アクアマリン |
聡明・沈着・勇敢 |
サンゴ |
聡明・長寿・幸福 |
4月 |
ダイアモンド |
無垢 |
5月 |
エメラルド |
幸運・幸福 |
ヒスイ |
長寿・健康 |
6月 |
パール |
健康・無垢・長寿・富 |
ムーンストーン |
知性・思考力 |
アレキサンドライト |
健康・富 |
7月 |
ルビー |
情熱・愛情 |
8月 |
サードニックス |
知恵・勝利・幸福 |
ペリドット |
夫婦の幸福・慈愛 |
9月 |
サファイア |
誠実・慈愛・人徳 |
10月 |
オパール |
安定 |
ピンクトルマリン |
寛大・忍耐・友情 |
11月 |
トパーズ |
友情・潔白・希望 |
12月 |
トルコ石 |
成功 |
ラピスラズリ |
健康・高貴 |