<宝石の保管>
保管する時は、他の宝石と擦れ合うことのないようにきちんと宝石箱の中にしまいましょう。オパールのように乾燥に弱い宝石は、保管場所が乾燥していると割れてしまうことがあります。気になる時は、時々水の中に入れるというのも有効ですし桐の箱に保管すると、自然に湿度調整がされるので安心です。又、べっ甲など虫がつきやすい宝石は 虫除けを入れておくのも大切です。
<爪止めのチェック> 時々は宝石をとめている爪がゆるんでいないかチェックしましょう。指輪などは、気がつかないうちにいろいろな所にぶつかったり、ひっかかったりしてそれが原因で、爪がゆるんでいることがあるものです。石を軽く弾いてみたり、布に爪の部分をあててなぜるように動かしてみたりしてみましょう。爪がゆるんでいたら、弾いた時にカタカタと音がしますし布にひっかかるような感触があるので分かります。ゆるんだ爪をそのままにしておくと、宝石を落とす原因になります。宝石店に持っていって直してもらいましょう。
<パールのお手入れ> パールはもっともデリケートなジュエリーです。汗や汚れ、熱に弱くすぐにキズがついてしまいます。使った後はシリコンクロスなどでからぶきするようにしましょう。化粧品やヘアスプレー、ジュース、ソースなどがついてしまった場合そのままにしておくと変色して取り返しのつかないことになってしまいますから、しぼったタオルで軽く拭いてみてください。どうしても汚れが取れない場合にはぬるま湯のなかでそっと洗います。ただし金や珊瑚を使ってある物や糸を通したチョーカーは専門家に相談しましょう。
<パールネックレスの糸替え> 真珠などのネックレスは、普段つけていると首の周りの汗がつきやすいものです。宝石自体も汚れますが、その汚れが糸にしみこみ糸が切れやすくなります。使用する頻度にもよりますが、年に1度、又は2年に1度ぐらいは糸換えをしましょう。目安としては、ネックレスの留め金をはずして片方の端を持ってたらしてみて上の部分に糸が5mmほど余るようになったら糸換え時です。
<汚れがひどくなってきた時は> 汚れが目立ってきた時は、オパールや真珠、その他多孔質の宝石以外は中性洗剤と歯ブラシで洗うことができます。まず洗面器にぬるま湯を入れ、中性洗剤を2~3滴たらし、宝石をこの中につけます。汚れがひどい時はしばらく置いておくと、汚れが浮き上がってとれやすくなります。そして、歯ブラシで宝石を洗いましょう。 あまり強くこすると、爪がゆるんだり石が落ちることがあるのであくまでも丁寧にやさしく洗い、汚れが落ちたら洗剤をよく水で流します。この時注意しなければいけないのは、すべての作業を洗面器の中で行うということです。宝石をうっかり落として傷をつけてしまったり、宝石がとれて水と一緒に流れてしまわないように注意して下さい。十分洗剤を流したら、乾いた布でしっかりと水気をふき取りましょう。自分で洗うのが心配な時や、落ちにくい汚れは専門の宝石店にまかせましょう。金属が酸化して変色してしまった物も、ほとんどの場合はきれいにすることができます。さんごやオパールの艶だしや、ほかの宝石の磨き直しもできる場合があるので何かトラブルがあった時は宝石店で相談しましょう。
<貴金属のお手入れ> 金は酸化すると赤茶けたような色になり、シルバーは黒ずみますが、宝石店に置いてある超音波洗浄器や電解研磨機、専用の液や磨き布によって、元の輝きがもどります。また、プラチナは酸化しませんが、傷のつきやすい金属です。浅い傷ならば、金属の磨き布できれいになりますが、深い傷の場合は、宝石店に依頼して新品仕上げをしてもらうことも可能です。尚、歯磨き粉で磨くのは、傷をつけやすいのでやめましょう。
<金属のチェーン・ネックレス> チェーン・ネックレスが切れるというのもよくあることですが、その殆どは留め金とチェーンを繋いでいる丸環と呼ばれる小さい輪の口が開いて、はずれているだけです。チェーンがひっぱられた時に首を痛めないように開くようになっているのですがここからチェーンがはずれてしまうので、時々はチェックをしましょう。輪の部分が開かないように、ロウ付けという作業で口を閉じてもらうこともできます。
<指輪が抜けなくなったら> 夕方になると指は膨張します。また指を使った仕事や暖かい部屋に入ったときにも太くなってしまいます。万一リングが抜けなくなったら氷水で指を冷やしたり石鹸やオイルをつけてまわしながら抜けば、スルッと抜けます。また身近に何もないときは背中に手を回して指先の方向に引き抜くとたいていの場合抜けます。それでもダメな場合は消防署でリングを切ってもらうしかありません。
<取り扱い注意 種類別一覧表> ○:強い(※絶対ではありません) ▲:要注意 ×:弱い